

小説・夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~ (花とゆめCOMICSスペシャルララノベルズ)
- 作者: 村井さだゆき
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2018/09/05
- メディア: コミック
泣きました……。
キーパーソンである津村楠雄があやかしであるだろうなとは
CMを見ただけで予想がつきましたが、
その理由や行動まではさすがに分からなかったので、
彼の思いに感動しました。
最後はああなるしかないとは分かっていましたが、
やはり淋しかったです……。
また、津村溶莉枝さんを通して、
物事を一方的に見ただけでは人の思いを正確に認識できない
(思い違いも充分にあり得る)という可能性が提示されたのも、
藤原家に引き取られるまで辛い思いを多々させられた夏目には
少し救いになったかもしれないと思うと、
ちょっとホッとしました。
今回の結城大輔くんのような例はまれでしょうが、
もしかしたら、夏目が「嫌われたかもしれない」と思っていた中にも、
彼に対して好意的な子が密かにいたかもしれません。
CM以外の事前情報を全く頭に入れていなかったので、
入場者特典のトリプルニャンコ先生クリアファイルを貰った時は
「ニャンコ先生……キャラ変?」と首を傾げました。
作中でその理由が分かった瞬間、つい吹き出しました……
まさかあんなことになるとは。
その他、夏目ワールドならではの微笑ましいシーンの数々に
にやにやしっぱなしでした。
だからこそ、夢とはいえ、
夏目が藤原夫妻から忘れられているシーンは、私もショックでした。
はらはらさせられることはあっても、絶対に不愉快にならない、
私にとって安心安全の「夏目友人帳」。
今回もまさにそうでした。
せつなくて哀しいけれど、優しくて暖かい、良い作品でした。






