今回は
第九章「民芸品店の客(犯人の告白 逮捕〜涙の訳)」
第十章「人形町の刑事(さらば加賀! 感動の最終回)」です。
以下の記述にはネタバレがあります。
私は原作の小説を読んでいません。
前回の感想はこちら。
【第八章:清掃会社の社長(共犯者)】
各回の感想記事のURLは
こちらの一覧(インデックス)記事でまとめています。
【テレビドラマ感想一覧:2010年春 放送開始作品】────
第九章の感想を書くのを忘れたまま、
(書いたつもりでいました……)
最終回の第十章の放送を見てしまったので
今回は二つ合わせて感想を書きます。
第九章は、非常に見栄っ張りな男・
岸田克哉(速水もこみちさん)のお話でした。
いつもなら、彼が怪しいけれど犯人じゃない……という
展開になるはずだったのに、
中盤から駒や凶器の話になり、どんどんずれていったので、
「あぁ、これは意図的に話をずらしたんだな」と感じました。
また、第九章の最後で、
本来なら岸田要作(笹野高史さん)の名が挙がるはずなのに、
敢えて、真犯人でなさそうな清瀬直弘(三浦友和さん)が
挙げられていましたので、
これは岸田要作が犯人だろうなとの推測はつきました。
というのも、このドラマでは、基本的に、
犯人と思わしき人物や事件の関係者に対する捜査は
物凄く綿密に行なわれています。
しかし、これまで
岸田要作だけ、それがなされてなかったからです。
会社の税理士で、
被害者である三井峯子(原田美枝子さん)とも知り合い、
そして息子は見栄っ張りで、浪費癖がある──なんて
いかにも怪んでくれと言わんばかりの設定が
あるのにもかかわらず……です。
なので、岸田要作は、
息子の為に清掃会社の金に秘かに手を付けていて、
それを被害者に咎められて殺害したのかなと想像しました。
で、第十話を見たら……
やはり岸田要作が怪しそうだったので、
加賀恭一郎(阿部寛さん)が彼をどんどん追い詰めていく様は
見ていて面白かったです。
特に、“回らない駒”の理由!!
なるほどねーと納得しながら見ました。
些細な事から
──また、下町にちなんだ物から犯人を挙げていくのも
このドラマらしいと思いました。
ただ、岸田要作が息子の為に犯罪を犯したのだろうとは
分かっていましたので、
自身の借金の為だという最初の自白には、「あれ?」と思いました。
結局、それは正されましたが、
この辺は、既に分かりきった事を改めてやっている感じがして
ちょっとまだるっこしかったです。
「いや、もうそれ分かってるから!」と
画面に向かって言いたくなりました。
刑事の地道な捜査がドラマになったようで
作りは斬新だと思いましたが、
やはり合計十回の連続ドラマとして描くのには
だらだらし過ぎていて、向いてなかったと思います。
毎回毎回、同じ事の繰り返しなんだものなー。
月刊誌の小説の連載なら平気で読めそうな気がしますが、
毎週の連続ドラマで放送するのは難しいと思います。
ぶっちゃけ、初回と第九〜十話さえ見れば
お話の本筋は分かりますし……。
以前の感想記事でも書きましたが、
連続ドラマではなく、
二時間のスペシャルドラマとして作られたなら
もっと良かったのではないかと思います。
阿部寛さんが演じられた、とぼけた
──でも、やる時はやる加賀が良かっただけに
これが残念です。


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